パーキンソン病は、脳の中脳にある黒質という部分が変性することで、運動障害が起こったり、ふるえが起こりやすくなったりします。おもに運動調整ややる気を引き出すと言われている神経伝達物質ドーパミンの減少によって発症するといわれています。今回は、基礎知識・よくある質問、入居(受け入れ可能)介護施設も紹介します。
尚、当ページ内容は看護師経験者により書かれた内容です。以下でご紹介する内容で異なる場合もあるかもしれませんが、ご理解の程よろしくお願い致します。
パーキンソン病は中脳の黒質という部分から送られてくるドーパミンという神経伝達物質が減少することにより、脳からの指令が上手く伝わらなくなる病気です。通常はからだを動かしたり、食べ物を食べたりする働きは、脳からの指令によって行われています。その指令を行っているのが、神経伝達物質になります。
ドーパミンは脳の中脳にある黒質の神経細胞でつくられますが、なんらかの影響によって神経細胞が減少もしくは無くなってしまうことで発症します。
その原因はいまだによくわかっていません。しかし、調べていくうちにドーパミンをつくっている神経細胞にα-シヌクレインという特殊なたんぱく質が存在していることが分かりました。
このたんぱく質が凝集し蓄積することで、神経細胞が変性していくと考えられています。
厚生労働省による平成26年患者調査での統計によると、国内の患者数では、男性62,000人、女性101,000人の合計163,000人ほどになります。パーキンソン病は中年期以降に発症することが多く、ゆっくりと進行すると言われています。 加齢に伴ってパーキンソン病を発症する割合は増加しますが、40歳以下の方でも発症することがあります。そのことを若年性パーキンソン病と呼びます。
パーキンソン病は中脳の黒質という部分から送られてくるドーパミンという神経伝達物質が減少することにより、脳からの指令が上手く伝わらなくなる病気です。通常はからだを動かしたり、食べ物を食べたりする働きは、脳からの指令によって行われています。その指令を行っているのが、神経伝達物質になります。
ドーパミンは脳の中脳にある黒質の神経細胞でつくられますが、なんらかの影響によって神経細胞が減少もしくは無くなってしまうことで発症します。
その原因はいまだによくわかっていません。しかし、調べていくうちにドーパミンをつくっている神経細胞にα-シヌクレインという特殊なたんぱく質が存在していることが分かりました。
このたんぱく質が凝集し蓄積することで、神経細胞が変性していくと考えられています。
手足の震えは、からだが動いておらず何もしないでじっとしているときに起こります。しかし、睡眠中には起こりません。目が覚めるとふるえがあります。
手足や体幹などがこわばり、スムーズな動作ができなくなります。
動作が遅くなり、すばやくできなくなります。歩くときにはじめの一歩がなかなか出ず「すくむ」ことがあります。声が小さくなったり、文字を書くときの字が小さくなったりします。このように日常生活において歩行が上手くできなかったり、手足の動作がスムーズでなかったりすることが症状としてあらわれますが、すべてこれらの症状が出るわけではありません。ほかにも運動症状以外にもパーキンソン病の症状があります。
運動症状であることに対して、非運動症状もみられます。その症状には、便秘、めまい、立ちくらみ、冷え、疲労、体重減少、睡眠障害、認知障害、嗅覚障害、精神障害などさまざまな症状があらわれます。
自律神経症状:
便秘、頻尿、発汗、めまい、たちくらみ、冷えなど
精神症状:
気分の落ち込み、不安、うつ、幻覚、妄想など
睡眠障害:
日中の眠気や不眠など
非運動症状とその対処法について、例をご紹介します。
腸の働きが低下することで便秘になりやすいため、食事内容を見直すことが大切。対処法としては、食物繊維や乳酸菌を含む食品を意識して取る、腸の動きを活性させるために適度な運動を行うなど。
水分を制限する病気がなければ、日中はなるべく水分を摂取し寝る前に控えるよう調整しましょう。また、室内にポータブルトイレを検討したり、頻尿に関する薬剤を医師と相談しながらコントロールする、など。
パーキンソン病の方は寝つきが悪く、夜中に何度も目が覚めるといった症状があります。できるだけ外出を促したり、運動を行ったりするなど日中の活動を行ようにしましょう。改善が見られない場合には、医師と相談しながら薬剤の調整を行うとよいでしょう。
パーキンソン病は症状として痛みやしびれを伴うことがあるが、これは病気に関連して起こるものだといわれています。例えば、姿勢の悪さから背中の筋肉や骨に負担がかかることで痛みが生じています。またドーパミンの不足によって、通常の痛みよりも敏感に感じることがあります。 まずはその原因を確認し、生活上の工夫や医師との相談によって鎮痛剤の使用なども検討するとよいでしょう。
パーキンソン病は神経細胞が減ってしまうことで起こりますが、この細胞が増加し改善することはなく徐々に進行する病気です。しかし、治療方法が進歩し、治療薬の開発などによって健康な方の寿命とほとんど変わらなくなってきています。 パーキンソン病の症状は幅広くさまざまな症状があるため、こうした症状に注意しながら生活していくことが大切です。 体が動きにくくなったり、歩行がスムーズに出来なかったりすることで転倒が起こりやすくなっています。 そのため、パーキンソン病が直接の原因となって生命の危険になることは少なく、ほかの病気や症状に注意が必要になります。 日常生活に支障のある症状が多いため、日常生活の質(QOL)が低下してしまうことが課題となります。
パーキンソン病の診断を確実に診断する検査法は、現在のところはないといわれています。そのため診断方法が難しくパーキンソン病の特徴である症状を手掛かりに総合的に判断していくのが一般的です。総合的な判断には運動症状と非運動症状を手掛かりにしますが、パーキンソン病の症状はほかの病気でも似たような症状が出るので区別することが大切です。 また、治療薬の効き目なども診断の参考として見ていきます。このようにさまざまな角度から判断していくことがあります。
パーキンソン病は徐々に進行していく病気です。そのため、病気の進み具合によって日常生活のサポートや治療法を適宜見直さなければなりません。 その目安となるのが、パーキンソン病の運動障害を5段階であらわす「ホーン・ヤールの重症度分類」や日常生活機能障害を3段階であらわす「生活機能障害度」を使用することあります。 パーキンソン病の症状は日によって変動することがあるので、分類がすべてではありません。的確な判断には、医師の診察も必要です。
I度:
障害は身体の片側のみで、日常生活への影響はほとんどない。
II度:
障害が身体の両側にみられるが、日常生活に介助は不要。
III度:
明らかな歩行障害が現れ、バランスを崩し転倒しやすくなる。
IV度:
日常生活の動作が自力では困難で、その多くに介助が必要。
V度:
車椅子またはベッド上で寝たきりで、日常生活では全面的な介助が必要。
I度:
日常生活、通院にほとんど介助がいらない
Ⅱ度:
日常生活、通院に部分的な介助が必要になる
Ⅲ度:
日常生活に全面的な介助が必要で、自分だけ歩いたり、立ち上がったりできない
パーキンソン病を根本的に治療する方法は確立されていません。 しかし、適切な治療を続けていくことで10年、20年と日常生活に大きな支障を受けることなく生活されている方がいます。 おもな治療法は薬物療法、リハビリテーション、環境整備になります。薬物療法では現在、治療の中心となっているのは、ドーパミン神経細胞の減少を補うドーパミンの補充療法です。 あくまで症状を改善、緩和するためのものであるため、病気を根本から治療するものではありません。また改善が不十分であった場合は服薬内容を見直していきます。
リハビリテーションでは、運動機能や認知機能の低下を防ぐために体を動かすことを中心に行っています。 環境整備では、転倒を予防したり快適に過ごせたり、安全に配慮した環境を整えていきます。ほかにも症状によっては手術療法が行われることもあります。
パーキンソン病は運動療法、薬物療法、食事療法、睡眠が大切になります。とくに運動不足になると、便秘や筋力低下、意欲の低下など病状を進行させてしまうことがあります。
パーキンソン病は、歩行に特徴があり小刻みに歩いたり、すり足になったり、一歩目の足がなかなか出てこなかったりするなど、転倒のリスクが高い状態です。平らな地面でもつまずくことが多いため、転倒予防が大切になります。転倒による骨折がきっかけになり寝たきりになることも少なくありません。
転倒予防として下記のことに注意し、室内の環境を整えておきましょう。
歩行時、椅子からの立ち上がり、階段に注意する。また不用意に突然後ろから声をかけたりすることで、振り向きざまにバランスを崩して転倒してしまうことがあります。 歩行に集中できるよう会話をしながら歩くことも避けます。
履物はかかとのあるものを選び、スリッパやサンダルなど脱げやすく転倒しやすいものは使用しないようにします。 また玄関マットやトイレマット、電気のコードなど、滑ったり転びやすかったりするものは床に置かないようにします。できれば廊下や階段には手すりをつけます。
両手が塞がるような荷物を持つことは避け、いつでも両手が自由に使えるようにしておく。
歩行している途中に方向を変えるときは、急に振り向くと転倒する恐れがあるため、大きく円を描くように方向転換する。また、歩行時には杖やシルバーカーを使用し歩行の安全に配慮します。
パーキンソン病の遺伝については、全体の約5~10%の方にあるといわれています。 しかし、パーキンソン病を発症する原因は遺伝だけではなく、複数の要因が複雑に絡み合い、そこに加齢が影響することで発症すると考えられています。 そのため、はっきりと証明はされていません。
パーキンソン病では、リハビリテーションを行うことで、病気の重症化を防いでいます。 その内容には、歩行訓練、着替えや食事動作などの日常生活動作、話しにくさや飲み込みの機能を改善する言語聴覚訓練など、一人ひとりに合わせた機能訓練を行っています。
パーキンソン病は進行性の病気ですが、その経過はゆっくりです。進んでいくことでいつかは寝たきりになると不安に思う方が多くいますが、健康な方でも加齢に伴い身体機能は衰えてきます。 治療法は確立されていないものの、早期発見、早期治療によって改善することは可能です。 個人差はありますが、パーキンソン病は適切な治療を行うことで良い状態を長期間保つことができるといわれています。 そのため、パーキンソン病の症状によるもので、寝たきりになってしまうことがあります。とくに転倒による骨折には注意が必要です。
パーキンソン病は進行性の病気ですが、健康な人との平均余命に大きな差はないといわれています。そのため長期療養が必要になる病気です。在宅での療養が困難となった場合、どのような施設を選ぶのかが重要になります。 症状に個人差はありますが、パーキンソン病は日常生活の見守りが重要です。自力で歩行ができるものの、特徴的な前傾姿勢や歩行障害などによって転倒しやすいといえます。 例えば、食事や入浴、機能訓練があり、24時間見守りや介護が受けられるサービスがあります。 パーキンソン病の方に多い転倒は椅子やベッド、トイレなど立ちあがる際や歩行時に多いといわれています。そのため日常生活を支えて介助が必要になる部分が増えていきます。 施設によっては、機能訓練のほかにもレクリエーションの娯楽が多くあったり、居住空間に力を入れていたりするなど、それぞれ特徴があります。 まずは個々の症状や本人の希望、生活背景などを考慮しながら、選択していくことが大切です。
中澤 真弥氏
看護師として働きながら、フリーライター、看護大学教員、介護講師、メディカルマーケティング、ライター育成事業など幅広く活動中。 女性のワークバランスや働き方を改革する必要性を感じ、各メディアで発信、講演も行う。 また、医療や介護の未来を変えるべくイベントを立ち上げ、医療、介護、地域とのつながりをつくり、自分らしくイキイキ働ける社会や次世代へつなげるための未来を目指している。
※監修者
藤井 寿和氏
合同会社福祉クリエーションジャパン 代表
陸上自衛官を経験後、介護の仕事に転身。医療法人の事業部統括マネージャーに就任した後、独立。
● 介護施設 現場支援コンサルタント
● レクリエーション介護士1級・2級 公認講師
● 介護情報誌「介護Times Tokyo」および「TOWN介護Tokyo」編集長
パーキンソン病に特化した専門の介護施設を【都道府県別】でご紹介します。
田村 研人さん
理学療法士をしておりました。お体のことについていろいろご相談ください。ご利用者様が安心して何でもお話しいただけるようお声掛けさせていただきたいと思っております。明るく楽しく生活ができるように頑張ります!
ご利用者様やスタッフ全員の人生が豊かになるよう取り組んでおります。
瀧渕 雄介さん
病院にて、食事を摂る事の難しい方のリハビリをすることより、医療・介護業界に従事してまいりました。「困っている人の力になること」を可能な限り実現できればと思います。微力ながら、地域資源としてお役に立てる施設運営を心がけます。
笑顔と感謝の気持ちをもって、皆さまをお迎えいたします。
岡庭 大悟さん
他社で介護現場経験をした後、複数拠点で施設長経験をし現在に至ります。入居者様の「生き方」「らしさ」に寄り添うことを心懸けてきました。一期一会ご縁を大切にしながら、地域社会に貢献を目指してまいります。
多職種が専門性を発揮してご入居者様のご生活のサポートを致します。
岡本 真理さん
大学院を卒業後、臨床心理士として病院にて勤務。その後、看護師免許を取得、脳外科病棟にて勤務し、出産を機に特別養護老人ホームにて施設長を勤めたのちにPDハウスへのご縁を頂戴しました。
笑いをたやさず、多職種協同にて皆さんのケアをおこなっております!
平本 賀章さん
卒業後はシステムエンジニアとして勤務。医療・福祉に係ることを志し理学療法士に転職し12年従事。福岡のPDハウス野芥に理学療法士として入職し、その後施設長経験を経て、大阪のPDハウス岸部に参りました。
明るい雰囲気の中、多職種が連携し皆様の生活をサポート致します。
坂井 勇介さん
ANAでの仕事を経験後、リハビリの資格を取得し総合病院勤務。PDハウス野芥に就職。その後人事部全国採用担当の異動で全国のPDハウスに触れる経験をさせていただいた後、PDハウス今宿施設長に就任となる。
スタッフ、入居者様共に笑顔の絶えない明るい施設です!
山﨑 結さん
糸島の田舎で生まれ育ち、神経難病を中心とした病院で理学療法士として10年間勤務。その後PDハウス野芥で副主任を経験した後、2020年4月よりPDハウス有田施設長に就任。
とにかく職員が明るく元気な施設です。病気による気分の落ち込みも職員の明るさで吹き飛ばします。「病気だからできない」と落ち込んでいるあなた。「病気でもできる」を一緒に体現しましょう。
スダリオ 綾さん
関西・関東圏の急性期病院で看護業務に従事。語学を学び、視野を広げるべく海外留学を決意。長期の旅を終え帰国後、福岡に移住しPDハウス野芥のオープニングスタッフとして就職。2021年3月より施設長に就任。
「我がままに生きる」をコンセプトにパーキンソン病の方が安全で快適に過ごすことができる施設を目指しています。
「[MY介護の広場 老人ホームを探す] 入居相談室って?」 [MY介護の広場 老人ホームを探す]
入居相談室は、介護についてお困りの方や施設への入居をお考えの方を対象に、介護の専門相談員が入居のお手伝いをさせて頂く介護の相談窓口です。
ご相談者様のご状況や悩み、介護についてのわからないことなどをお伺いし、無料で施設入居などのお手伝いをさせていただきます。
法人様より広告費を頂き運営しておりますので、ご相談者様より費用は一切頂きません。
介護施設選びはわからないことがたくさんあると思います。そんな時は是非お気軽にご相談ください。私たちにご相談いただいた全ての方が、安心・充実のシニアライフが送れるようお手伝いします!