老人ホームで充実した日々だったが…「こんなのひどい!」と長女の大クレームに82歳父、狼狽

【6-1】長女のクレーム幻冬舎ゴールドオンライン
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優しいスタッフ、気の合う入居者に囲まれた老人ホーム生活は、居心地がよく快適。ところが初めて面会に訪れた長女がホームの対応に激怒したことで状況は一転。きまずい空気が流れてしまうことに。

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気さくなスタッフと気の合う入居者

奥様に先立たれた中島勇平さん(82歳・仮名)が老人ホームに入居したのは半年前のこと。近くに住む長男夫婦と一緒にいくつかのホームを見学し、設備が十分でスタッフの対応が良かった今のホームに決めました。長男のお嫁さんが食事の種類や外出、外泊のしやすさ、面会時間など、中島さんが気づかないような細かい点もチェックをしてくれたので、入居してからのストレスは一切ありません。

入居金の高額なホームだったので、ほかの入居者の雰囲気が気になっていましたが、気さくな人が多く、カラオケや麻雀を楽しみ、一緒に大浴場からの大パノラマを眺めたり、時にはバーでお酒を飲んだりと、充実した毎日です。スタッフも気さくな人ばかりですし、困ったことがあれば専属のコンシェルジュがすぐに対応してくます。先日も、室内でガラスを割ってしまい受付に電話したところ、すぐに清掃に来てくれて「ケガはありませんか?」と心配までしてくれました。

妻にもホームで生活させてあげたかった

長男夫婦は2週間に1回を目途に面会に来てくれます。そのうち1回は孫も同伴してきてくれます。面会は自室でもできますし、時間のあるときにはパーティルームを予約して特別な食事をいただいたり、大スクリーンで映画を楽しんだりすることもできます。

長男が「オヤジ、自宅にいた時より血色がいいよね。母さんも一緒に住みたかっただろうな」と嬉しそうな、そしてちょっと寂しそうな遠い目をしたこともありました。本当にその通りで、こんなに幸せな日々が送れるなら、妻が生きているうちに一緒に入居すればよかったと何度も思いました。家事から解放してあげて、趣味のコーラスやフラワーアレンジメントを楽しませてあげたかったと少し後悔もしています。

「一人で放置されているの⁉」と娘が叫んだ

そんなある日、海外に住んでいる長女が一時帰国したので面会に来ると連絡がきました。長女は一人で来訪するというのでパーティルームは予約せず、カフェスペースになっているラウンジで待ち合わせをしました。

その日は土曜日で、ラウンジには家族との団らんを楽しむ入居者が5~6組いました。ラウンジの大きなガラス窓に面してソファに座り娘を待っていると、「パパ!」と焦ったような娘の大きな声が後ろから聞こえてきました。何事かと声のするほうを振り返ると、長女が走り寄り「どうして? 一人でこんなところに? 放置されているじゃないの!」と叫びだしたのです。

自立型ホームは自由に過ごせる場所だから……

長女の感覚では老人ホームでは入居者一人に対して一人のスタッフがつき、単独行動はさせないと思い込んでいたようです。中島さんが入居しているのは自立型と呼ばれる、介護や看護の必要のない人も入居できるホームです。中島さん自身も、前立腺がんで手術経験はありますが今は体の不調もなく、介護の必要はありません。だからこそ、ホームに入居していても自由に外出ができますし、毎日が楽しく過ごせているのです。

「いつも、こうなの?」「一人で動いているの?」「誰もサポートしてくれないの?」と矢継ぎ早に質問してくる長女。勘違いを正さなければと思いながらも、聞かれている内容はすべてあっているので「う、う、うん」と曖昧な相槌を打ってしまいました。

内情を知らせていなかったことを後悔

長女は怒り心頭で、中島さんをその場に残したままホームの責任者のところへ直談判に行ってしまいました。数十分後、ホームのスタッフ会議室に呼ばれた中島さん。長女と副施設長、それに担当のコンシェルジュが同席しています。

「不満があったら何でもおっしゃってくださいね」と副施設長が口火を切りました。「いや、あの、いつも良くしてもらっています」と答えるのが精いっぱいの中島さん。30分ほど気まずい雰囲気のまま、長女が副施設長にあれこれ質問をしていると、長男が駆けつけてくれました。

「姉さん、勘違いしていると思う。父さんは嫌な思いなんかしていないよ」とその場をおさめ、私たちは改めてラウンジに戻りました。長男から施設で私がどれだけ良い思いをしているか話があり、長女もようやく納得してくれましたが、この日を境に、スタッフへの遠慮が生まれてしまったのは否めません。いずれにしても長男と中島さんは、長女にホームの内情を話していなかったことを反省したのです。

老人ホームのコンシェルジュをしていると、こうした勘違いによるクレームは比較的よく耳にするケースです。面会に行く人に、状況をよく知る家族がホームの内情を話しておくというのは大切なステップだと感じます。

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このページの監修者
脇 俊介

株式会社パセリ・株式会社パセリホールディングス取締役 兼「MY介護の広場 老人ホームを探す」統括マネジャー。
2004年に株式会社パセリ入社以来、営業部門にて「スクール検索サイト BrushUP学び」のコンサルティング営業、制作ディレクター、グループマネジャーを歴任。2014年からは新事業部「メディケア事業部」のマネジャーとして、明治安田システム・テクノロジー株式会社との業務提携をおこない、介護施設WEB検索コンテンツ「MY介護の広場 老人ホームを探す」サービスを開始。
現在は取締役業務と兼任し、入居相談員として相談者のサポートをおこなう一方、老人ホーム関連の講演活動にも精力的に取り組んでいる。

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