胃ろうとは?目的やよくある質問なども紹介!

  1. 胃ろうとは?
  2. 胃ろうを行う目的は?
  3. 胃ろうを行うことでのメリット・デメリットは?
  4. 胃ろう用のカテーテルには種類がある!?
  5. どんなケースで胃ろうが必要?事例を紹介!
  6. 胃ろうの方を介護する際のポイントを紹介!
  7. 胃ろうは自宅でも療養できるの?
  8. 自宅のほかにも療養先はあるの?
  9. 胃ろうに関するFAQ
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胃ろうとは、内視鏡手術によって胃に栄養剤を送るための穴(ろう孔)を造り、直接栄養剤を注入する経路のひとつです。高齢化が進む日本では、病気や老衰などによって経管栄養を選択せざるを得ない状況が増えています。「胃ろう」に関しては様々意見はありますが、栄養管理方法の一つとして選択されています。胃ろうについての目的や種類、質問などをご紹介します。

胃ろうとは?

胃から直接栄養を摂取するための医療措置!

病気のために口から食事ができなくなると、他の方法で栄養状態を改善・維持しなければなりません。その方法の一つが「経管栄養」です。経管栄養とは、口から食事が取れない方の胃や腸にカテーテル(管)を挿入し、そこから栄養剤を直接注入する方法です。
経管栄養には、鼻から胃にカテーテルを留置する「経鼻経管栄養」と、胃に穴(ろう孔)を造る「胃ろう栄養」の2種類に分けられます。胃ろうは経鼻に比べると、逆流や誤嚥のリスクが低いため長期管理が可能です。

【胃ろうの歴史】

胃ろうの歴史は、古く1822年に銃の暴発によって胃に穴が形成されたことが最初の胃ろうといわれています。1875年に初めて全身麻酔で開腹手術が行われました。その後様々な研究が重ねられ、1979年には米国で小児患者のために胃内視鏡で胃ろうの手術が行われました。この手術がいわゆる「PEG (percutaneous endoscopic gastrostomy)」です。

本来、PEGは「内視鏡で胃ろうを造設する手術」のことをいいます。すでに造設された胃ろうのことを「PEG」という呼び方は厳密には正しくありませんが、臨床の場でも「PEG」という呼び名が一般的になり許容されています。

胃ろうを造る方法について紹介!

胃ろうを造るには、麻酔をして手術を行います。手術は胃カメラで行われ、この手術方法を一般的には「PEG(ペグ)」と呼んでいます。その方法は、お腹に小さな穴(ろう孔)を胃に通じるように開けて、穴を造ります。その穴に栄養剤を注入できるようカテーテルを通します。
胃ろうは栄養を補給するだけでなく、水分や薬を入れることができます。

胃ろうを行う目的は?

食事が困難な方が負担なく栄養を摂取するため!

食事が困難な方が負担なく栄養を摂取するため、胃ろうをはじめとする経管栄養は病気を治療するものではありません。あくまでも必要な栄養素をサポートするために行われます。病気や加齢のために食べ物を飲み込む力が弱くなり、口からの栄養を取ることが不十分であると判断された場合に胃ろうが適応されます。 栄養状態が悪化してしまうと、最悪命の危険が考えられます。そのため、胃ろうを用いて不足している栄養を補給し衰弱を予防します。

※補足

短期間(4週間以下)であればカテーテル挿入が比較的容易な経鼻経管栄養が選択されますが、長期間(4週間以上)に渡る場合には管理が難しいため胃ろうが選択されます。 飲み込みの力が弱くなると、食道の方ではなく誤って気道の方に食べ物が入ってしまうことがあります。このことを「誤嚥」といい、誤嚥性肺炎や窒息の原因となっています。健康な方であれば誤嚥を起こしても咳やむせ込みなどで回避できますが、高齢者の場合には誤嚥しても咳やむせ込む力が低下しているので、誤嚥を見過ごしてしまう危険があります。
食欲がなかったり元気がなかったり、症状の出現がはっきりしないので「いつもとちがう」という気づきに注意が必要です。

胃ろうを行うことでのメリット・デメリットは?

メリットについて

鼻からカテーテルを挿入する経鼻経管栄養に比べると、長期管理がしやすく違和感が少ないので、自己抜去や誤挿入などのトラブルが少ないのが特徴です。

誤嚥が少ない!

胃ろうを必要とする人の多くは、飲み込みが上手くできないために誤嚥や肺炎を繰り返していました。こうしたリスクが胃ろうによって回避することが可能です。

外見的に目立たない!

胃ろうの部位が衣服に覆われているので、見た目には分かりません。

不快感が少ない!

鼻から胃に挿入する経鼻経管栄養に比べて、不快感を軽減することができます。そのため自分でカテーテルを抜いてしまう恐れが少ないです。

口からの摂取が可能!

胃ろうは口から食事を取ることが可能なので、いつでも食べる練習ができます。

入浴ができる!

特別な処置を行わなくても、湯船に浸かってゆっくり入浴することができます。"

デメリットについて

胃ろうは胃に直接栄養剤を注入するので、在宅介護でも比較的管理しやすいといわれています。しかし、手術やそれに伴う合併症などがあります。        

手術を行う!

内視鏡やお腹を開く手術を行う必要があるので、侵襲の大きさがデメリットになります。また手術に伴う合併症の恐れがあります(感染、出血、腹膜炎など)。

定期的な交換が必要!

胃ろうカテーテルの種類によりますが、定期的な交換が必要になります。なかでもバンパー型はカテーテルが抜けにくいので交換時に痛みを伴うことがあります。

胃ろう用のカテーテルには種類がある!?

大きく『体外部用』と『胃内部用』で分かれる!

胃ろうカテーテルは全部で4種類です。胃ろうカテーテルは、簡単に抜けないよう、体外と胃内のストッパーで固定しています。 外から見える体外部用には「チューブ型」と「ボタン型」があります。 胃の中にある胃内部用には「バンパー型」と「バルーン型」があります。この組み合わせで4種類のカテーテルになります。どのタイプのカテーテルを使用するかは、その方の状態や介護者の状況、環境など様々なことを考慮したうえで選択されます。

体外部用

ボタン型:

お腹にボタンのようなフタが付いています。目立ちにくく動作の邪魔になりません。しかし、栄養剤の注入時に別途、接続チューブが必要になります。

チューブ型:

お腹から約20センチのチューブが出ています。 栄養剤の注入時の接続が容易ですが、チューブが邪魔になりやすいです。また、チューブ内が汚染されやすいという点があります。

胃内部用

バンパー型:

胃の内部にしっかり固定されているので、抜けにくく長期間の使用が可能です。(交換目安4~6ヶ月) 抜けにくい反面、交換時に痛みを伴いやすいです。

バルーン型:

胃ろうのカテーテルを挿入する際、固定するために、バルーン内に蒸留水を入れて膨張させています。交換時には、水を抜きバルーンを小さくしてから抜くので、簡単にできます。 しかし、バルーンが破裂してしまうことがあるので、定期的な交換が必要になります。(交換目安1~2ヶ月)

どんなケースで胃ろうが必要?事例を紹介!

【事例1】脳梗塞を発症し後遺症によって食事が取れない場合!

脳梗塞後、後遺症として右半身まひがある事例です。右半身まひは、体の右側にまひがあります。まひは、うまく体を動かせません。脳からの伝達になんらかの異常があるため、体を動かす命令が伝わらない状態をいい、その症状は軽いものから重いものまであります。
多くの場合、運動障害のみではなく感覚障害も伴います。この方の場合、口腔内の感覚や触覚が鈍感になり、舌の動きも鈍くなっています。そのため、食べ物をよく噛んだり、飲み込んだりすることが上手くできません。ときどき食べ物が肺の方へ入ってしまい、誤嚥性肺炎を繰り返してしまいました。このような経緯から、胃ろうを造ることが考慮されました。

【事例2】認知症が進行し食事摂取が難しい場合!

認知症の進行とともに寝たきり状態となりました。食事の飲み込みが難しく食べることができません。しばらく、点滴で栄養を補っていましたが栄養状態が悪くなりました。
年齢は85歳ということもあり、今後のことについて医師から家族に説明がありました。年齢的にも胃ろうの手術に耐えられるか、リスクについても話し合いましたが、家族の意向があり、胃ろうが造られました。

胃ろうの方を介護する際のポイントを紹介!

毎日の口腔ケアを徹底する。

「歯磨き」を食後に行うことは、日常生活で当たり前に行っている行為です。そのため、口から食事をしない場合「歯磨きの必要がないのでは?」と思う方がいます。しかし、口から食事を取らないからこそ口腔ケアが重要になります。

食べ物を噛んだり飲み込んだりする口腔機能は、年齢と共に衰えてきます。また唾液の分泌量も減ります。その量は20歳代の1/4にまで減少するといわれています。 唾液は、口腔内をきれいに保つために洗い流したり細菌を除去したり、口腔内の粘膜を守るための保湿などさまざまな働きを行っています。そのため、唾液量が減り乾燥した口腔内では細菌が繁殖しやすくなります。その細菌だらけの唾液を誤って肺の方へ飲み込んでしまうと、誤嚥性肺炎を引き起こしてしまいます。

日本人の死因第3位に肺炎がありますが、このうちの約30パーセントは誤嚥性肺炎です。実は、寝ている間も無意識のうちに唾液を誤嚥してしまうことがあります、寝たきりの方に誤嚥性肺炎が多くみられるのは、知らず知らずのうちに誤嚥をしているからだといわれています。
口から食事をしなくても口腔機能を維持するために、口腔ケアは毎日必要なケアとして実施していくことが大切です。

胃ろう周囲のスキンケアを行う!

胃ろうの周囲の皮膚は、衛生状態に注意していないと皮膚炎や出血、感染などを引き起こす恐れがあります。そのため、日頃から適切なスキンケアを行う必要があります。

基本的なスキンケアとしては、シャワーもしくは入浴です。簡単に行う方法としては、栄養剤の注入前や注入後にぬるま湯で濡らしたガーゼや布で胃ろう部の周囲を拭きとります。胃ろう部の周囲は水気をふき取れば、あとは自然乾燥で大丈夫です。

ただし、乾燥させるためにドライヤーを使用してはいけません。温風の熱でカテーテルが変形したり、火傷したりする原因になるので注意しましょう。また、スキンケアの後や栄養剤の注入後には、胃ろうカテーテルを回転させます。そうすることで、カテーテルと皮膚の癒着を予防することができます。

胃ろうは自宅でも療養できるの?

指導を受けた家族であれば可能!

胃ろうは自宅で療養することができます。栄養剤を注入するのは、家族であれば行うことができます。はじめは不安や心配がありますが、病院では退院時までに家族が実施できるよう、栄養剤の注入方法から注意しておきたいポイント、受診が必要なトラブルについて指導しています。

自宅での工夫としては、点滴スタンドがないことがほとんどなので、S字フックを使用して掛けられる場所を作っておくと便利です。

自宅のほかにも療養先はあるの?

病院・介護施設などで療養可能!

療養先として自宅以外にも、介護施設での選択があります。ただし、胃ろうに栄養剤を注入する行為は医療行為にあたり、病院や施設では医師や看護師以外の職種は行うことができません。そのため、医師や看護師が夜も常駐している施設でなければ受け入れが難しくなっています。

現在は医療的ケアの認定制度が始まり、介護福祉士やヘルパーなど認定を受けた人が医療的ケアとして行うことができるようになりました。入所先については医師、看護師のいる時間帯に合わせて栄養剤の注入を実施している施設もあるので、ケアマネージャーや施設側と相談しながら療養先を決定していきます。

胃ろうに関するFAQ

口から食事ができますか?

経口摂取は、可能な限り続けることができます。しかし、胃ろうを造設すると簡単に栄養を注入できるので、経口摂取をやめてしまう人が多くいます。経口摂取の場合、誤嚥を起こさないよう、飲み込みやすいように食事形態を工夫したり、ゆっくり食べたりするので時間がかかりますが、できる限り口から食事を食べることを目指しましょう。
※意識がない、飲み込みが難しい、全身状態が悪いなど、リスクの高い方は避けます。

お風呂に入ることはできますか?

入浴は可能です。PEGカテーテルのキャップが閉まっていることを確認して湯船に入りましょう。身体を洗う時は、胃ろうの周囲もやさしく洗います。

胃ろうの穴は塞がりますか?

胃ろうを抜くと自然に閉鎖します。しかし、長年使用していた場合は閉鎖しないことがあります。その場合、穴を閉鎖するために内視鏡を使用して縫い合わせることがあります。

栄養剤の注入時の体位は?

胃ろうに栄養剤を注入するときの体位は、栄養剤の逆流を防ぐため必ず上半身を起こした状態で行います。座ることが難しくベッドで寝たきりの方の場合では、床ずれ(褥瘡)の原因にならないよう注意が必要です。座った姿勢が難しい場合には、ベッドの角度を30°以上にします。姿勢が崩れないよう、膝の下にクッションや枕を用いて安楽、安全な姿勢にします。

胃ろうのカテーテルが抜けてしまったら?

カテーテルが抜けてしまうと24時間以内に胃ろうの穴は閉じてしまうと言われています。抜けてしまった場合は、すぐに指定された医療施設に連絡を取ってください。 出血や栄養剤の漏れがあれば、ガーゼやタオルをあてます。

胃ろう受け入れ相談可能な施設まとめ!

胃ろうの受け入れ相談可能な施設は、各エリアごとに複数あります。以下で、主なエリア別での紹介ページをまとめました。併せて、こちらも参考にしてみてください。

東京都内

神奈川県内

千葉県内

埼玉県内

大阪府内

兵庫県内

京都府内

エリア(区別) 紹介ページ
京都市 【京都市】胃ろうの受け入れが可能な介護施設は?

広島県内

エリア(区別) 紹介ページ
広島市 【広島市】胃ろうの受け入れが可能な介護施設は?

岡山県内

より詳しい情報をご希望の方は、「MY介護の広場」入居相談室までお気軽にご相談ください。

※「MY介護の広場」では、他施設のご紹介も行っております。

●時間がなくて、あまり探せていない
●予算が低く、施設が見つからない
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お困りの際には、お気軽にご相談ください!

「MY介護の広場」入居相談室
TEL :0120-175-155
メール:mykaigo@paseli.co.jp

当コラム記事の内容について

当記事の内容は介護現場、ならびに医療法人などでも活躍経験者監修のもと、医療現場で活躍するライターにて執筆した内容です。

ライタープロフィール

<中澤 真弥氏>
看護師として働きながら、フリーライター、看護大学教員、介護講師、メディカルマーケティング、ライター育成事業など幅広く活動中。
女性のワークバランスや働き方を改革する必要性を感じ、各メディアで発信、講演も行う。また、医療や介護の未来を変えるべくイベントを立ち上げ、医療、介護、地域とのつながりをつくり、自分らしくイキイキ働ける社会や次世代へつなげるための未来を目指している。

監修者

藤井 寿和氏
合同会社福祉クリエーションジャパン 代表
陸上自衛官を経験後、介護の仕事に転身。医療法人の事業部統括マネージャーに就任した後、独立。

● 介護施設 現場支援コンサルタント
● レクリエーション介護士1級・2級 公認講師
● 介護情報誌「介護Times Tokyo」および「TOWN介護Tokyo」編集長

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